【お口からの健康と笑顔を】子ども達に生涯28を伝えられる社会を!

2024.12.24
目次

プロジェクトの要約:「お口のテーマパーク」は、子ども達が遊びを身に付けるように自然とお口をケアする習慣を身に付けるサポートを提供するプロジェクトです。「すべての人にお口からの健康を届ける」を理念とし、歯学生や若手歯科医師を中心としたU30の若者と一緒に活動しています。
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クラファン後の試行錯誤の日々

成田:クラウドファンディング後、どのようにプロジェクトが進んでいったのでしょうか

多和さん:クラウドファンディングで支援をいただいた直後から、「お口のテーマパーク」として本格的に活動を始めました。最初の頃はまさに文化祭のような手探り状態で、いろんなアイデアを試しながら進めていました。

始めは、子どもたちが歯の健康に関心を持てるようにするためのクイズや体験型のアクティビティを企画しましたが、実際にやってみると、反応を見ながら改善すべき点が次々と見つかるんです。参加者に楽しんでもらうと同時に、学びの深さも考慮しなければならないことに気づきました。

例えば、歯のクイズでもただ知識を伝えるだけではなく、子どもたちが自ら考え、行動に移せるような工夫が必要だと感じましたね。それでも支援してくださった方々の期待に応えたい気持ちが強く、その気持ちが試行錯誤を乗り越える原動力になりました。

成田:なるほど、進める中でどんどんブラッシュアップされていたんですね。その中で、何か学びや気づきはありましたか

多和さん:とにかく、柔軟な姿勢が重要だと痛感しました。イベントごとに参加者の反応を見ながら少しずつ内容を改善し、「これだ!」という手ごたえを掴むまでには時間がかかりましたが、同じ熱量で取り組んでくれる仲間と支援者の方からの継続的な励ましがあったので試行錯誤を楽しむことができました。

お口のテーマパーク:人々を巻き込む仕組み

成田:「お口のテーマパーク」では、どのようなイベントが行われているのか、具体的に教えていただけますか

多和さん:「お口の人生ゲーム」という体験型のイベントを現在中心としています。このゲームでは、子どもたちが自分で選択しながら進むことで、歯の健康が自分の人生にどう影響するかを学べるようにしています。例えば、虫歯を防ぐためのケア方法をクイズ形式で学んだり、歯周病が何かを知ったりと、子どもたちが遊び感覚で知識を深めていけるよう工夫しました。ゲームのステージごとに、正しい知識を身につけないと次に進めないようになっているんです。楽しみながらも「自分の健康は自分で守る」という意識が少しずつ芽生えることを願っています。

成田:親御さんも一緒に参加されるんですね。

多和さん:はい、親御さんも一緒に体験してもらうことで、家庭で歯と口の健康に関する会話が広がるきっかけにもなります。ゲームの中に「体の中で1番硬い部分はどこだと思いますか?」というクイズがあるんです。答えは「歯」なんですけど、意外と知らない親御さんも多くて、新しい発見を親子で共有してもらえることも、イベントの魅力の一つだと思っています。実際に、参加した親御さんからは、子供と一緒に驚いてしまったという声をいただきました。

成田:診療室では話しづらいことも、リラックスした場でなら相談しやすいですね。

多和さん:そうですね。実際、フッ素への不安を抱いている親御さんから「実際にはどれくらい安全なんですか?」と質問されることも多いです。そういう時、運営スタッフがガイド役として親しみやすく対応し、リラックスした環境で率直な意見交換ができます。これが「お口のテーマパーク」ならではの大きな特徴であり、普段は相談しづらい話題を気軽に話せる場になっていると感じます。このイベントは、単なる歯科知識の提供にとどまらず、家族が一緒に健康意識を高め、歯と口の健康の重要性を再確認できる貴重な機会を提供しているんです。


地域を超えてつながる、歯と口の健康への意識改革

成田:お話を伺う中で、多和さんが若い世代を巻き込みながら広げていくことを大切にされているように感じました。そのように考えられるきっかけは何だったのでしょうか。

多和さん:私自身、国際交流の経験がきっかけで気づいたことが多くありました。海外の若い世代は、自分たちの立場からどんどん発信し、リーダーシップを取っている姿が印象的だったんです。日本では、どうしても「偉い先生」に頼りがちなところがありますが、彼らは社会に対して積極的に発信していました。これを見て「自分にもできることがある」と感じ、日本でも同じような取り組みが可能だと確信しました。実際、クラウドファンディングを通じて仲間が増えたことで、「お口のテーマパーク」を全国で展開することが現実的になりました。

成田:若手の方々がどのように活動を支えているのか、ぜひ教えてください。

多和さん:若手のメンバーたちは、弊社が運営しているお口サークルと称するコミュニティで「お口のテーマパークを日本全国そして世界に」をミッションとして切磋琢磨しています。お口の人生ゲームでは彼らがガイドとして活躍してくれています。診療室で白衣を着た歯科医に話しかけるのは少し緊張する方も多いと思いますが、そこに身近な存在がいるとカジュアルな雰囲気になり、参加者が気軽に質問できるようになります。

成田:若手のメンバーも、こうした経験から多くのことを学んでいるんですね。

多和さん:そうなんです。例えばイベントが終わった後、学生たちが「こんなに体力が必要だとは思わなかった」と言うこともあります。実は、知識を伝えるというのは診療とはまた違う体力が必要なんです。人を動かし、興味を引き出すのは意外と難しいですが、こうした経験を通じて彼らも成長しています。若い世代が「お口のテーマパーク」を支えてくれることで、地域を超えた展開が可能になり、全国からの応援もますます増えています。これも、クラウドファンディングで出会えた仲間がいてこそ実現できたことだと思っています。

イベントから継続的な支援へ:メディア事業への挑戦

成田:今後はさらに大きな展開を考えていると伺いました。メディア事業の構想についても教えていただけますか。

多和さん:イベントだけでは一度きりの学びに終わってしまうことも多いため、今はオウンドメディアを通じて日常的にオーラルケアを啓発・サポートする仕組み作りを進めています。たとえば、直近だと子ども達が1人で歯磨きデビューするための動画を作りました。さらに今後は動画を配信するだけでなく、毎日の歯磨き習慣を記録し、続けることが楽しくなるようなインセンティブも備えたアプリをリリースできないかも考えているところです。さらにそのデータを歯科医に共有することで、定期健診でより具体的なアドバイスをもらえたらいいなと。これらはまだ構想段階で漠然としていますが考えているところです。

成田:それはとても面白いですね。活動を通じて、どのようなことを目指しているのでしょうか

多和さん:子ども達のお口の健康を守れる社会にしていきたいですね。
子どもの健康には親の意識や価値観が大きく影響してしまいます。そのため私達も子どもだけでなく親にも一緒にアプローチできる手法を取っているのですが、裏を返せば親が無関心の子ども達に届けることができません。治療が必要になった子ども達を守る仕組みはありますが、予防の段階から子ども達を守れる仕組みはありません。この社会課題を解決することがお口のテーマパークが目指すインパクトだと思っています。とは言え、一足飛びに達成できるものではないので、まずは人々の関心を集め、仲間を増やすことに取り組んでいる段階です。


理想の社会:健康な未来への貢献

成田:この活動を通じて、どのような社会を目指しているのでしょうか?

多和さん:「全ての人にお口からの健康を届ける」というのが、私たちの活動の根本にある目標です。歯が健康であることで、美味しい食事を楽しめたり、家族と一緒に充実した時間を過ごせたりしますよね。日本は世界有数の長寿大国であるにも関わらず、オーラルケアへの意識は欧米諸国と比較してまだまだ低い状態です。。いくつになっても自分の歯で生活してほしいと願っていますし、健康なお口は全身の健康を支えることができると信じています。

成田:単に長生きするだけでなく、健康で豊かな生活をサポートするということですね。

多和さん:その通りです。人生100年時代、ただ生きるだけでなく、どれだけ幸せに、豊かな時間を過ごせるかが大切です。例えば親子三世代が一緒に食事を楽しむような時間はお口の健康が基盤です。私たちは、「お口のテーマパーク」を日本全国そして世界にまで、誰もが自然とお口からの健康を手に入れられる社会を目指しています​。


編集後記:今回は「すべての人にお口からの健康を届ける」を理念に活動されている多和さんにインタビューしました。多和さんは、歯と口の健康をゲーム形式で楽しく学べる「お口のテーマパーク」を提供されています。幼い頃、私自身も歯医者さんが少し苦手だったので、そんなときに多和さんのように気軽に相談できる身近な存在があったら嬉しかっただろうなと思います。現在、さらにアプリを通じた継続的なサポートを提供し、口腔の健康が日常生活の一部として根付くことを目指しているとのことです。この活動が、次世代の健康意識を高め、すべての人が健康で豊かな人生を送れる社会づくりに貢献していくことを願っています。ぜひ皆さんも今日から歯の健康に意識を向けてみませんか?多和さん、貴重なお話をありがとうございました。

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