プロジェクトの要約:『Body&Co』は、「人も地球もマッチョにする」を理念に掲げる高機能プロテインです。1食あたりタンパク質22g、サンゴ由来の74種類のミネラル、11種類のビタミンを含有し、沖縄産フルーツを100%使用したジュースのような飲みやすさが特徴です。さらに、売上の1%をサンゴ再生や沖縄農業の振興活動に充てることで、環境保護と地域活性化にも貢献しています。
プロジェクトURL:サンゴの未来を守る!完全栄養プロテイン『Body&Co』で人も地球もマッチョに!
沖縄から発信!:クラファン成功の秘訣とは?
岸野:クラウドファンディングから1年以上経過しましたが、どのように活動を進められてきましたか。
山城さん: クラウドファンディングで集まった支援金は、すべて商品開発に活用しました。支援者の方々からいただいた意見やアドバイスを基に、プロテインの方向性やターゲット層に応じた改善を進めています。また、沖縄産プロテインという特徴を全国に広めるため、認知度向上に力を入れてきました。クラウドファンディング期間中に支援者の皆さんが口コミを広げてくださったおかげで、販路拡大のきっかけをつかむことができたのは本当にありがたい経験でした。現在は、支援者の協力に支えながら、多くの方に商品を届けられる体制を整えています。
岸野: クラウドファンディングでの支援が様々な面で役立ったのですね。そもそも、なぜクラウドファンディングを実施されたのですか。
山城さん:私たちがクラウドファンディングを始めた理由は、仲間を増やすことでした。沖縄の農業や環境保護に根ざしたプロジェクトを成功させるには、支援者や共感してくれる仲間の存在が不可欠です。私たちは大企業のようなマンパワーがないため、プロジェクトを広めるために協力してくれる人々が重要でした。また、クラウドファンディングは資金調達だけでなく、支援者と直接つながり、自分たちの思いを伝える場としても活用できる点に魅力を感じました。
岸野:支援者からの声もたくさん寄せられたと伺いましたが、実際に、事業に影響はありましたか。
山城さん:「女性や子どもでも飲みやすい商品が欲しい」といった要望や、「こういう方向性で商品を作ってみては」という具体的なアドバイスをいただきました。作り手側では気づけなかった課題を教えていただき、新商品のアイデアや既存商品の改良につながりました。また、支援者からの「飲みやすい」「体調が良くなった」という反響は大きな励みになりました。クラウドファンディングを通じて、単に資金を集めるだけでなく、プロジェクトの成長に必要な気づきと仲間を得ることができたと感じています。
人も地球もマッチョにする:果たして、どんな方法で?
岸野:今回のクラウドファンディングをされた、『Body&Co』のプロテインについて、もう少し詳しく教えていただいてもよろしいでしょうか。
山城さん:私たちは、2つの大きな目標を掲げて、取り組みました。「人々を健康にすること」と「地球環境を守ること」です。1つ目の「人々を健康にすること」では、日本人の体に合ったプロテインを提供し、栄養課題を解決することを目指しています。たとえば、沖縄産のパッションフルーツ由来のビタミンや、サンゴ由来のミネラルを配合することで、アスリートや一般の方々、特に女性や子どもの健康的な体づくりを支援しています。
2つ目の目標である「地球環境を守ること」では、プロテインの収益の一部をサンゴの再生活動に寄付しています。サンゴは、アスリートの健康維持に必要なミネラルを提供してくれる重要な資源です。その恩恵を受ける以上、持続可能な形で自然に還元しなければならないと考えています。また、沖縄の農家が育てた栄養価の高いフルーツを国内外に発信することで、農業支援と地域振興にも貢献しています。これらを通じて、人々の健康と地球の未来を守ることが私たちの使命です。
沖縄産のフルーツやサンゴの利用価値とは?
岸野:素敵な目標ですね。『Body&Co』のプロテインには、沖縄のフルーツやサンゴが使用されていますが、その背景を、もう少し詳しく伺ってもよろしいでしょうか。
山城さん:沖縄のフルーツやサンゴは、私たちのプロジェクトの核となる存在です。まず、沖縄のパッションフルーツを選んだ理由は、私自身が農家だった経験にあります。このフルーツは栄養価が非常に高く美味しいのですが、輸送コストや認知度の低さが原因で市場に広がりづらい現状があります。農家の方々が苦労して育てた価値あるフルーツを、プロテインのフレーバーとして活用することで、その価値を広め、生産者支援にもつなげています。
岸野:サンゴを選ばれた理由もぜひ教えてください。
山城さん:サンゴは多様なミネラルを含んでいて、アスリートの体作りに必要な栄養素を補うのに最適です。私たちは「海の種有限会社」と協力し、環境を壊さずにサンゴを養殖する技術を活用しています。この会社は、自社の敷地内でサンゴを育て、増やしたサンゴを自然に返す取り組みをしており、持続可能な活動を進めています。こうした素材を使うことで、人々の健康を支えると同時に、沖縄の自然環境を守ることも目指しています。
秘めた思い:なぜ、健康×沖縄にこだわり続けるのか。
岸野:ここまで、「人も地球もマッチョにする」という理念に向けて、真摯に取り組まれている様子が伺われました。このプロジェクトには、どのような思いが込められているのでしょうか。
山城さん:一番根本にあるのは「健康を支えたい」という思いです。私自身、空手選手として活動していた頃、栄養教育が十分に普及していないことで体づくりに苦労しました。ケガをきっかけに栄養を学び、適切な食事と摂取で体が劇的に変化した経験があります。その時、「正しい栄養が人の体をここまで変えられる」ということに衝撃を受け、栄養の重要性を多くの人に届けたいと思うようになりました。また、健康な体は人生の質を高め、社会全体を良くしていく基盤になると考えています。
岸野:その健康への思いが、どのように、沖縄とつながっているのでしょうか。
山城さん:健康を支える素材を探す中で、沖縄の自然の豊かさが持つ可能性に気づきました。沖縄はかつて世界一の長寿地域でしたが、現在では健康課題が増えています。この背景には、欧米型の食文化が入り込み、伝統的な健康的な食材が失われつつあることがあります。そこで私は、沖縄の栄養価の高いフルーツやハーブを使って健康を支える商品を作ることで、地域の価値を再発見しながら、その恩恵を全国に広めたいと考えました。
岸野:沖縄という土地に対して、特別な思いが伝わってきます。その点について詳しく教えていただけますか。
山城さん:沖縄への思いも、このプロジェクトの大きな柱の一つです。沖縄には自然や文化の豊かさがある一方で、輸送コストの高さや教育格差、低賃金といった課題も抱えています。私自身、成人式で地元の同級生たちと再会した時、その多くが中卒で早くから家庭を持ち、厳しい生活環境にいる現実を知りました。それに比べて、私が教育を受ける機会を得られたのは、単に環境に恵まれていただけだと気づかされたんです。この経験から、「自分にできる形で沖縄に還元したい」という思いが強まりました。沖縄の資源を活用し、健康を軸に地域活性化に貢献することが私の目標です。
理想の社会:「病気のない世界」の実現に向けて
岸野:今後の『Body&Co』プロジェクトのビジョンについて教えてください。
山城さん:これからも沖縄の長寿を支えたスーパーフードを活用し、スポーツサプリメントの開発を進めていきたいと考えています。アスリートや一般の方々、女性や子どもの栄養課題を一つずつ解決できる企業を目指しています。
岸野:では、最後に、理想の社会についても、お話いただけますか。
山城さん:会社の代表としては、「病気のない世界」を作りたいと考えています。沖縄はかつて世界一の長寿地域でしたが、現在では健康課題が増加し、日本でも健康寿命が短い県の一つとなっています。その原因は、短期間でDNAが変わったのではなく、食文化の欧米化によるものです。沖縄のおばあたちが培った知恵や自然の食材を活かした健康的な食生活を全国、そして世界に発信し、病気のない未来を実現したいです。個人的には、健康だけでなく、文明が一歩ずつ前進することがライフミッションです。昨日より今日、今日より明日が少しでも良くなる、そんな社会を目指しています。
編集後記:今回は、「人も地球もマッチョにする」を理念に掲げ、高機能プロテイン『Body&Co』を展開されている山城大さんにお話を伺いました。ご自身の原体験をもとに、精力的に活動を広げられている姿勢には、真剣な思いが強く感じられました。山城さんは、人々の健康促進にとどまらず、地球環境の保護にも力を注いでおり、そのこだわりが非常に印象的でした。また、沖縄の課題にも真摯に向き合い、プロテインを通じて、課題解決へ取り組まれている様子は、とても本質的です。これからも活動は、ますます進展し、「病気のない世界」の実現に近づいていくことでしょう。山城さんのお話を聞き、私自身も「昨日より今日、今日より明日」を良くするために、自分のFor Goodの仕事を頑張ろうと思いました。貴重なお話をありがとうございました。