解決したい社会課題
新潟県十日町市の越後松代地区の棚田地域では、耕作放棄地の増加が深刻な問題となっている。この背景には、農業従事者の高齢化や後継者不足、都市部への人口流出などがあり、伝統的な農業文化の継承が危機に瀕している。さらに、地域コミュニティの衰退や景観の荒廃も進行しており、地域全体の活力低下が懸念されている。
プロジェクトの概要
「棚田ステーション」計画は、新潟県十日町市の越後松代地区で、耕作放棄地の再生と地域活性化を目指す取り組みである。この施設は、企業研修や「通い農」の拠点として、棚田体験に必要な設備を備えた交流施設を提供する。
審査員からのコメント
この度はフード農業部門賞の受賞、誠におめでとうございます。耕作放棄地が増加する越後松代の棚田群で「棚田ステーション」計画を立ち上げ、企業研修や「通い農」の拠点づくりを推進する取り組みに深く感銘を受けました。都市部で生まれ育った星裕方さんが、震災やパンデミックを経て食と暮らしの脆弱性を実感し、地域おこし協力隊として棚田のPRや関係人口創出に尽力されている姿勢は、都市一極集中が進む現代社会に新たな可能性を示しています。「棚田ステーション」を通じて、都市と農村の交流がさらに活発化し、持続可能な農業と地域活性化のモデルケースとなることを心より期待しております。